今回の記事は、娘の頑張った記録を残しておくために書きます!
娘が「鼠経(そけい)ヘルニア」を発症しました。
腹腔鏡手術を行い、術後の経過も良好。
時系列でこれまでの内容をまとめておこうと思います。
すぐに読める目次
4歳の娘が、鼠経ヘルニアを発症しました
鼠経ヘルニアの発覚
令和5年3月下旬、パパと娘がお風呂に入っていた時のことです。
この日は少しお風呂の時間が遅くなってしまい、娘の機嫌が悪く、お風呂で泣いていました。(これはたまにあることです)
そこで娘の身体を洗っていたパパ、娘の鼠径部(足の付け根・急所の上あたり)が片側だけぽっこりと腫れていることに気づきます。
「ちょっと来て~!」とママが呼ばれ、私が確認。見てすぐにわかりました。(あ、これ、そけいヘルニアだ…)いわゆる脱腸です。
というのも、私が幼少期のころに妹(当時3歳)も全く同じ状況・症状で「鼠経(そけい)ヘルニア」を発症し、手術していたのです。見覚えがあったのですぐにわかりました。
内心(これは手術になるかもな~)と思いながらも、冷静にお風呂から上がったところで腫れている部分を写真におさめました。(場所が場所だけに、ここには載せられないのですが。)
救急救命士の夫が、腫れている部分を触り、以下のことを確認しました。
- 腫れているのは、片方だけ。(娘は左側のみでした)
- 触っても痛がらない。
- ぽこっと腫れた部分を押してみると、空気が入っていくような感覚で、体内に戻っていく。
夫曰く、腫瘍とかのデキモノの場合は押しても入っていかないはず…とのことで、やはり脱腸っぽいなぁ、と。
痛がる様子もないので様子を見て、翌朝病院に連れて行くことにしました。
たまたま全裸で泣いていたので、腹圧がかかったために発見できましたが、普段はパンツを履いているしなかなか泣いている時に鼠径部って見る機会がないので、正直なところいつから発症していたのかわかりません。
鼠経ヘルニアの発覚翌日、かかりつけの小児科へ
翌朝、幼稚園前に朝イチでかかりつけの小児科を受診しました。
泣き止むと戻っていくこともあり、その時は見た目も普通で腫れていなかったので、症状が出ていたときに写真を撮っておいたのは大正解でした。
写真をみた先生も「鼠経ヘルニアの疑い」とのことで大病院への紹介状を出されました。
特に痛がる様子もなく、見た目も普通なので、受診後もいつも通り幼稚園へ向かいます。
紹介状を持って、大病院へ
翌4月上旬。指定された日時に、かかりつけ医からの紹介状を持参して、大病院を受診しました。
この時も泣いていない(腹圧がかかっていない)ため、その場で腫れを確認することはできませんでしたが、エコーで「鼠経ヘルニアで間違いないでしょう」との診断でした。
こどもの鼠経(そけい)ヘルニアについて
鼠径ヘルニアとは足の付け根(鼠径部)がポッコリ飛び出す病気です。おなかの中にあるはずの腸管が足の付け根の”すき間”からポッコリ飛び出してくるもので、世の中では脱腸と呼ばれることもあります。大きな通り道が残っていると生まれてすぐに泣いただけでも脱腸が出現しますが、通り道が小さく残った場合では症状はなかなか出ずに、走り回ってお腹に大きな力を入れるようになる幼稚園児になってから症状が出ることもあります。発症率はこども100人中2-5人程度です。1クラスにひとりはいるくらいのよくある病気です。
引用:日本ヘルニア学会HPより
主治医の先生曰く、生まれて間もなく発症した場合は、生後半年頃までに自然に塞がるかもしれない、と様子をみることもあるそうですが、このぐらいの年齢の子どもになると、自然には塞がらないそうで「手術で穴を塞ぐ」という方法一択での治療になることを丁寧に説明してくださいました。
(ちなみに当時、妹のときは両側で脱腸しており片方を押すと反対側から出てくるような状態でした。なので、下腹部を両側3センチずつ横に切っての手術でした。30年近く前の話です。)
娘の場合はわかっているのは左側のみ。今は切らずにお臍から腹腔鏡手術で治療できるそうです。跡が残りにくく、少しでも身体の負担や痛みの少ない方法でしてあげたかったので、ありがたいです。
この日に、今後の流れ(手術まで一通りの予定)を決めました。
大病院にて術前検査
翌週。手術を行う前に、血が止まりにくい体質ではないか?等の確認のため「術前検査」が行われました。
内容としては、
- 採血
- レントゲン
- 心電図
褒められると俄然やる気がでちゃうタイプの娘、たくさんの看護師さんに褒められて上機嫌で検査していました。
が、さすがに採血は…。予防接種しか経験がなく、人生で初めての採血。小児科で取り押さえられることもなく、大人と同じ採血室で頑張りました!血をみた瞬間に泣いちゃったけどね、よく頑張りました。
鼠経ヘルニアの腹腔鏡手術を受けました
鼠経ヘルニアの手術(一泊入院)
令和5年5月下旬。ついに手術当日。午前中に手術予定です。
朝イチで入院手続きをして小児病棟へ。
さっそく身長・体重を計り、先生の内診。その後すぐに手術着に着替えました。
その後、病棟の部屋を確認して荷物を置き、いろんな先生が挨拶にきてくれました。手術室の看護師さんが、子供向けにファイルを使いながら手術についての説明をしてくれました。
「心電図の時に貼るシール」が子ども向けに様々なキャラクターのものが用意してくれてあり、娘に選ばせてくれました。少しでも恐怖心をなくし、スムーズに手術が進められるよう工夫されており感動です。娘は大好きなディズニープリンセスのシールを3枚選びました。
\こどもの気分が上がるグッズは準備しておきたい/
すぐにお呼びがかかり、手術室へ。
「ママといっしょがいい…」と言ってくれたので、私も手術室の中まで入ることができました。ぬいぐるみたちに囲まれながら、麻酔が入るマスクの中で、上手にスーハー呼吸する娘。
目がとろーんとして眠りにつくまで、手を握っていられました。薬で強制的に眠らせるあの感じは、少し見ていて怖かったです。泣きそうになる私でしたが、麻酔が効いて娘が眠ったことを確認できたら、私は手術室から退室。
手術自体は30分程度の手術、と聞いていました。ただ麻酔をかけて→手術して→麻酔がきれて覚醒するまで、の手術前後があるので、病棟に戻ってくるまで2時間ほどかかる、とのことでした。
9時半に手術室に入って、手術がおわりお迎えに行けたのが11時20分頃でした。予定通りです。が、待つ時間は、それはそれは長く感じました。落ち着かずあちこちウロウロ。
手術室から出てきた娘は、痛みなのか違和感からなのか、目からツーっと涙を流しながら「ママ…だっこ、だっこして‥だっこ」と声にならない声で泣いていました。先生方、本当にありがとうございました。
「よくがんばったね!もうおわったよ!つよかったね、よくがんばった!」と出迎えながら、また泣きそうな私。移動用小児ベッドのまま病棟へ戻りました。
病棟の娘のベッドで一緒に横になり、たくさん抱きしめました。機嫌が悪く、泣きながら怒っていました。まだ麻酔が残っているようで、寝そうになった、と思ったら起きて、を繰り返していました。
その後、2時間近く深い眠りに入りました。おそらくこの眠り中に完全に麻酔が抜けたんだと思います。夕方目が覚めた時には、いつものご機嫌な娘に戻っていました。
お茶を飲むところを看護師さんに立ち合いで見てもらいOK、プリンを食べました。本日初めての飲食。
夕飯前に、腕の点滴を取ってほしいと看護師さんにアピールして、点滴を外してもらっていました。病院食の夕飯も食べて、そこまで痛がる様子もなく、シールブックやおりがみで遊んで過ごしました。夜には、立ってはみがきができていてびっくり。腹腔鏡手術ってすごいですね、身体への負担が少ないんだなと感動しました。
\大好きなこの図鑑を一緒にみたりして過ごしました/
普段お昼寝をしない4歳。手術で体力を使って、麻酔の影響もあるとはいえ、日中に2時間も寝てしまって、これ夜寝るのか!?と思いながら、いつも通り20時に眠りにつきました。が、予想的中。22時頃、0時頃に、「ねれないねれない」とぐずって起きていました。そりゃそうだよねぇ。大部屋だったので、なんとかなだめました。が、私はほぼ寝られず‥。笑
早朝4時半頃には起きちゃった娘。しかたなく、折り紙を渡して静かに過ごしてもらいました。私はウトウト、気づくとハッと起きたので細切れで寝ていたと思います。
朝6時半頃に朝食を食べて、先生の回診。術後の経過も良好で、予定通り本日退院でOKとのこと。よかった!
そこからは退院手続きが終わるまで、折り紙やシールブックで遊んだり、プレイコーナーのおもちゃで遊んだりしながら待ちました。コンビニでご褒美にお菓子も♪
昨日の今頃は手術中だった娘が、歩いて退院していることに驚きと、「無事に終わって本当によかった…」という安堵の気持ちでした。
退院するときは下に落ちたものを拾うのに苦労していたりしましたが、それ以降は手術したこと自体を忘れてるのか?というぐらい、いつも通りに過ごしていた娘。おなかも痛くないそうです。
注意することは、
- 1週間はお風呂に入らずシャワーだけ
- おへそを触らない、シールとっちゃだめだよ
- 鉄棒やジャングルジムには気を付けて
娘はしっかり約束を守っていました。偉かったです。
手術1週間後、受診
手術から1週間。(えっ、もう1週間!?ってぐらい早かった…)
先生に様子を見てもらいます。傷口の脱脂綿も血が滲んできたりすることもなく、とてもきれいなまま1週間過ごすことができました。
防水テープと脱脂綿を外してもらい、ようやくお風呂も解禁!
傷口をはじめてみましたが、言われてみないとわからないぐらい。ん?おへそ?あ、言われてみればちょっとだけ黒いような?ちょっとだけ腫れてるような?って感じ。びっくりです。しらない人がみたら、手術したようには見えないんじゃないかな。
次回は、半年後にまた様子みせてください、とのことで11月に予約して受診終了^^
こどもの鼠経ヘルニア手術にかかったお金
支払った金額
- 小児科診察 0円
- 大病院診察 0円
- 大病院での術前検査 0円
- 入院時の食事代 920円
- 付き添い入院保護者の食事代 1,526円
合計 2,446円
戻ってきたお金
こどもの加入していた医療保険から
- 入院共済金 12,000円
- 手術共済金 100,000円
扶養で加入している共済から
- 家族療養費付加金 57,700円
合計 169,700円
4歳が鼠経ヘルニア手術をしてかかった費用
- 支出 2,446円
- 収入 169,700円
子どもの医療費が無料であることが大きかったです、食事代以外なにも支出がありませんでした。それでも付き添い入院で保護者が負担することを考えると、幼稚園入園のタイミングで医療保険に加入しておいてよかったなぁと思います。
娘の手術を終えて
まさか、娘が手術をすることになるとは。
痛がっていたわけではなく、目で見て症状を発見したものだったのでそこまで急ぎではなかったのですが、このままほおっておくと、嵌頓して腸が壊死してしまったりするそうで、あの日ぽこっと腫れていることに気づいてやれてよかったです。パパ、ぐっじょぶ!
ママも、パパも、手術・麻酔の経験はなくて、娘が初めて。小児なので全身麻酔で、一時的に挿管し人工呼吸器をつける、と聞くとやはり怖いものです。
挿管していましたが、のどに違和感を訴えることもなく、おなかも極端に痛がることもなく、手術直後の麻酔が残っている状態での不機嫌以外は、想像以上に平和に過ごせた入院でした。
手術後~1週間、白い脱脂綿の上から防水テープが貼られていた娘のおなかがとてもかわいくて、記念に撮影しました。大きくなった時覚えているかどうかわからないけど、すごく頑張ったんだよ、とてもいい子で偉かったよ、と伝えていこうと思います。
親としては(できることなら自分が代わってやりたい)という気持ちになりましたが、私もなんとか気持ちを強く持って乗り切ることができて、ホッとしています。
娘の、鼠経(そけい)ヘルニア手術記録でした。